「なんで伝わらないんだろう」と悩むあなたへ。問題はスキルではなく「見ている前提」にある
- Miwa Inagaki

- 7月31日
- 読了時間: 3分
「なんで伝わらないんだろう」の正体
「何度説明しても、思い通りに伝わらない」
「同じ言葉を使っているのに、なぜか認識がズレてしまう」
仕事やチームづくりの中で、そんな風に頭を抱えた経験はないでしょうか。
かつての私もまさにそうでした。うまくいかないたびに「相手の理解力が足りないのかもしれない」「いや、私の説明スキルが拙いからだ」と、自分の伝え方を磨こうとしたり、相手の能力にモヤモヤしたりしていました。
けれど、数々の失敗を重ねる中で気づいたのは、問題は説明スキルでも能力でもないということでした。
その原因は、もっと根本的な「見ている前提の違い」にあったのです。
人は誰も、同じ景色を見ていない
「りんご」という言葉一つをとっても、真っ赤なリンゴを思い浮かべる人もいれば、青リンゴや、アップルパイを想像する人もいます。
私たちは同じ言葉を交わしていても、それぞれの経験や無意識の思考パターンという「眼鏡」を通して世界を見ています。そのため、頭の中に広がっている景色は、誰一人として同じではありません。
それなのに、私たちは無意識に「自分が見ている景色を、相手も同じように見ているはずだ」という前提で会話を進めてしまいます。噛み合わないのは、言葉のテクニックの問題ではなく、立っている「大前提」が違うから。
「正しさを教える」から「認識の違いを楽しむ」へ
以前の私は、「自分が正しいやり方を教えなきゃ」「リーダーとして導かなきゃ」と肩に力が入っていました。
けれど、本当のチームづくりとは、正しいノウハウを伝授することではありません。まず始めるべきは、お互いがどんな前提で世界を見ているのかを、すり合わせていく作業です。
「私はこう見えているけれど、あなたからはどう見えている?」
「この言葉、お互いにどんなイメージで使っているかな?」
そうやって違いを否定するのではなく、「お互いの認識の違い」を面白がり、丁寧にすり合わせる場を作ること。それこそが、本来のリーダーポジションの役割なのだと感じています。
前提が噛み合った瞬間、世界は一気に軽くなる
見ている前提が一致した瞬間、今までが嘘のようにチームの動きが一気に軽くなりコミュニケーションが循環するようになります。何度も確認し合わなくても、自然と意思疎通がスムーズになり、お互いの強みが連動し始めるのです。
「伝えなきゃ」「教えなきゃ」と一人で背負い込むのをやめて、まずは「お互いの前提の違い」を覗き込んでみませんか。
「伝わらない」というもどかしさは、実はお互いの新しい可能性に出会うための、素敵なスタートラインなのです。


